等身大「峰不二子」フィギュア、こだわりは胸元に…バイク王

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写真ではミニチュアのように見えるかもしれないが、リアルサイズの峰不二子と実写のハーレーだ(18日・新宿3丁目)
  • 写真ではミニチュアのように見えるかもしれないが、リアルサイズの峰不二子と実写のハーレーだ(18日・新宿3丁目)
  • 魅惑の胸元もミリ単位のこだわりで再現された
  • なぞめいた微笑みに、魔性を秘めた表情も作りこんだ
  • キュッとくびれたウエスト。見事にきまったライディング・スタイルは、バイク王と製作者が毎日のように話し合いをかさねて可能になった
  • 行き交う人々も思わず見上げた新宿ステーションスクエアのステージに立つ峰不二子
  • ルパン三世の第一作映画に沿って、付け替えられたエンブレムとカラーリング
  • 等身大だからFRP製で重量20kg。大人3人がかりで、そっと乗せる

バイク買取専門店「バイク王」の新キャラクターとなったルパン三世で、なぜハーレーダビッドソンに峰不二子が乗るのか。そのルーツは35年前に公開されたルパン三世の映画にあった。

その映画とはシリーズ1作目となった『ルパン三世~ルパン三世VS複製人間~』(78年公開)だ。ここで峰不二子が操るのがハーレーのフラッグシップモデルであるFLHTだった。

峰不二子フィギュア製作の苦労とともに、広報担当の平見真理子さんに聞いた。

「展示を終えて、お客様にお贈りする峰不二子オリジナルカスタムバイクは、バイク王で用意した2008年モデルのFLHTです。映画に登場する当時のモデルとはエンブレムに違いがあり、これを当時のものに変えました。ボディ色も私たちは不二子ちゃんピンクと呼んでいるのですが、映画の中のものにできるだけ近づけてみました」

約2.5m×約1m×約1.5m(長さ・幅・高さ)のFLHTに乗っても、リアルに感じることができる等身大の峰不二子であるために、その製作も細部まで試行錯誤を重ねた。

「まず、ハーレーにまたがって最も美しくみえるポーズを考えました。このポーズを製作会社にお願いして、3次元コンピューターグラフィックで再現。それを基本にリアルな不二子ちゃんらしさを追及しました」(平見さん)

その作業はまるで車両のクレイモデルを作るように、より細くみせたいところはミリ単位で削り、太くしたいところはパテ埋めしていったのだという。製作関係者によると、「これで峰不二子が一まわりスリム化した」そうだ。

バイク王と製作者がせめぎあい、毎日のように連絡をとりあったポイントもある。

「それはレザースーツに隠された峰不二子の胸元ですね。開けすぎると胸が離れるので、この高さが一番いいとアドバイスをいただきました。ほんの数ミリですが細部のこだわりを感じました」(平見さん)

スロットルに指を添える角度や、謎めいた微笑みを浮かべる不二子らしい表情にも気を配り、キャラクターの不二子らしさと、女性が乗っているかのようなリアルさを、ライディング・ポーズの中に再現したという。

不二子フィギュアはFRP製で、重量は20kg。製作日数は超特急だったが3か月を費やした。18日の展示では大人3人が本物の女性を扱うように慎重に乗せた。

《中島みなみ》

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