イタリアのスーパーカーメーカー、フェラーリが3月のジュネーブモーターショー13でワールドプレミアした『ラ・フェラーリ』。同車をF1ドライバーのフェルナンド・アロンソ選手がテストする映像が、ネット上で公開され、再生回数が35万回に迫っている。
この映像は4月9日、フェラーリが公式サイトで公開したもの。多忙なF1スケジュールの合間を縫って4月4日、イタリアのフィオラノを訪れたアロンソ選手が、ラ・フェラーリのプロトタイプをテストした際の映像だ。
ラ・フェラーリは、フェラーリ初の市販ハイブリッド車。『F12ベルリネッタ』用の6262cc V型12気筒ガソリンエンジンは、最大出力が800psまで引き上げられ、9250rpmという高回転まで回る。これにフェラーリのハイブリッドシステム、「HY-KERS」から、モーターの最大出力163psが加わる。システム全体で963psという圧倒的パワーを引き出す。
最新のHY-KERS は2モーター方式で、ミッドシップにV型12気筒エンジンをレイアウトし、7速デュアルクラッチ・トランスミッションと1個目のモーターを一体設計。さらに、2個目のモーターは、エンジンの前方にレイアウト。2つのモーターは、バッテリー(二次電池)と接続される。そして減速時には、モーターがジェネレーターの役割を果たし、発生した電力をバッテリーに蓄えるというシステムだ。
このHY-KERSが、排出ガスを低減すると同時に、パフォーマンスを向上。フェラーリによると、ラ・フェラーリはエンツォ比で 0-200km/h 加速タイムを約1割短縮。排出ガス性能はおよそ40%も低減させているという。0‐100km/h加速は3秒以下、最高速は350km/hオーバーの実力だ。
テストに際し、フェラーリはアロンソ選手に対して、限界走行せずに車両のチェックを行うことを要請。しかし、そこはF1ドライバー。ステアリングホイールを握ったアロンソ選手、コースインすると次第に血が騒ぎ出し…。