JTB総合研究所は、韓国・台湾からの訪日旅行(インバウンド)に関する調査結果を発表した。

韓国人、台湾人で3年以内に日本を観光旅行で訪れた経験のある人を対象に、日本を訪れた際の行動や消費動向、次回訪れたい場所などについてアンケート調査した。

韓国人はソウル市に居住する、世帯月収300万ウォン以上の人583サンプル、台湾人は台北市に居住する世帯月収1万元(ニュー台湾ドル)以上の人616サンプルを集計した。

結果によると、過去3年間(2010~2012年)に観光旅行で日本を訪れた人が、同期間に観光旅行に行った日本以外の国で最も多かったのは、韓国人旅行者は26.2%で中国、台湾人旅行者は28.4%で香港だった。韓国人旅行者は、2位が米国の15.8%、4位ヨーロッパ12.4%など、日本に訪れる旅行者は、遠くの国へも積極的に観光旅行に出かけている。台湾人旅行者は、2位以下は中国、マカオ、台湾、タイと続き、東アジアを中心に近場の国へ観光旅行に訪れている。

日本への入国・出国の際の空港・海港は、韓国人旅行者、台湾人旅行者とも「東京国際空港(羽田空港)」が最も多く、成田国際空港に比べ10ポイント程度高い。

2010年の羽田空港の国際化から3年が経過し、両旅行者にとっても羽田空港の利便性が浸透している。韓国人旅行者は地理的に近く、フェリーが就航していることもあって福岡空港や博多港の利用率が台湾人観光客に比べて高い。

日本に入国・出国の際の空港・海港の組み合わせでは、多くは同じ空港・海港を利用しているが、入国が仙台空港や新潟空港の場合、羽田空港や成田空港からの出国パターンもみられる。

宿泊地は、韓国人旅行者、台湾人旅行者とも「東京」がそれぞれ56.0%、57.7%と最も高いが、韓国では大阪や京都、
札幌、奈良、千葉が、台湾では名古屋や横浜、箱根、河口湖が、日本への来訪回数が多くなるほど宿泊率も高くなっている。来訪回数が多くなっても東京の宿泊率はそれほど下がってはいないことから、日本への来訪回数が増えると、東京にも宿泊するが、それ以外の都市にも宿泊していると推測される。

過去3年間、直近の日本への観光旅行の目的は、韓国人旅行者、日本人旅行者とも「日本食を楽しむ」がそれぞれ59.9%、57.3%と最も高かった。「温泉に入る」は韓国、台湾ともに、来訪回数が多くなるほど比率が大きく高まり、来訪回数5回以上の旅行者では選択率が最も高い。

韓国人旅行者で来訪回数が多くなるほど高くなるのは、温泉のほかに「都市で買い物や食事などを楽しむ」や「寺社など歴史的な建物や街並みを楽しむ」、「美術館や博物館に行く」だった。

台湾人旅行者で温泉以外に来訪回数が多くなるほど高くなるのは「日本の歴史や文化を体験する」、「ホテルや旅館でゆっくり過ごす」「美術館や博物館に行く」だった。

日本での観光旅行の際、食料品、服・かばん・靴、化粧品の購入動向は、全体的に台湾人旅行者の方が購入率が高く、特に食料品は93.0%が購入している。購入場所は、食料品では韓国は「スーパー・ショッピングセンター」が、台湾では「空港の免税店」がそれぞれ最も高い。

台湾人旅行者の場合は、観光地の土産物店がそれに続くことから、お土産として食料品を購入している模様。服・かばん・靴では韓国は「空港の免税店」が、台湾では「百貨店・デパート」が、化粧品では、韓国は「空港の免税店」が、台湾は「ドラッグストア」がそれぞれ最も高い。

次回の日本への観光旅行の時期は、韓国人旅行者は72.9%、台湾人旅行者は91.0%が2年以内だった。来訪回数別では、韓国人旅行者では来訪回数が多くなるほど「1年以内」の選択率が高くなり、5回目以上では60%以上が1年以内となっている。

台湾人旅行者は2回目以上の来訪回数の旅行者で「1年以内」が50%以上となっている。台湾人旅行者は、短い来訪回数で「日本ファン」になりやすいことがうかがえる。

次回日本で特に行ってみたい場所(地名)を自由回答で聞いたところ、韓国人旅行者では「東京」が15.1%で最も多かった。訪問回数別にみると3~4回目では「大阪」が14.2%で最も多くなり、5回目以上では「沖縄」「北海道」「札幌」が上位3位までを占める。次回日本に「恐らく行かない」との回答は3.9%で、理由のほとんどが放射能の影響をあげていた。

台湾人旅行者では「北海道」が33.3%で最も多かった。また、訪問回数別にみても、すべてで「北海道」「東京」「京都」の順位に変動がない。雪のない国に住む台湾の人々の雪に対する憧れが強いこと、また日本の歴史文化への関心が高いことがうかがえる。
《編集部》