富山地鉄、1・2系統と環状線の乗り継ぎ停留場を5月に新設

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西町~荒町間に設置される中町(西町北)停留場の位置。西町停留場の南富山方面行きホームから50mほどしか離れておらず、乗り換え利便性の向上が図られる。
  • 西町~荒町間に設置される中町(西町北)停留場の位置。西町停留場の南富山方面行きホームから50mほどしか離れておらず、乗り換え利便性の向上が図られる。
  • 国際会議場前停留場を発車した直後の環状線電車「セントラム」。

富山地方鉄道(富山地鉄)は3月15日、同社が富山市内中心部で運行している路面電車(富山軌道線)の本線西町~荒町間に、新停留場「中町(なかまち)」を設けると発表した。1・2系統と環状線の乗り継ぎ停留場として5月17日に開業する予定。

中町停留場は、県道富山・上滝・立山線(桜橋電車通り)の総曲輪通りと中央通りをつなぐ横断歩道の脇に富山駅前方面行き電車のホームを設置。ホームは長さ13.5mで、6.5mのスロープと12mの上屋も設けられる。スロープ付近には、横断防止柵のほか電車接近装置を設置し、運行情報を提供する。設置費用は約5000万円で、全額富山市の補助金で賄われる。

現在の富山軌道線は、南富山駅前~西町~荒町~富山駅前~丸の内~大学前間を結ぶ本線・支線・安野屋線と、丸の内~大手モール~西町間を結ぶ富山都心線で構成されている。電車は本線・支線・安野屋線の1・2系統と、富山駅前→大手モール→富山駅前間を反時計回りの一方通行で環状する環状線が運行されている。

ただし、1・2系統と環状線が合流する西町停留場には、軌道の合流地点にホームが設置されておらず、案内上も西町停留場の先にある荒町停留場が合流点とされている。環状線から1・2号系統の南富山方面行き電車に乗り換える場合は、西町停留場の一つ手前のグランドプラザ前停留場で下車し、ここから約200m先にある西町停留場の南富山方面行きホームまで歩く必要がある。

今回設置される中町停留場も南富山方面行き電車のホームは設置されないが、西町停留場の南富山方面行きホームまでは約50mと近く、乗り換えの距離と時間が大幅に短縮される。

現在の富山軌道線は1913年に開業。当時は西町~木町(現在の荒町)間に中町停留場が設けられていたが、戦後になって廃止された。今回設置される新停留場は旧・中町停留場の位置にあたることから、新停留場の名称も旧停留場にちなんで付けられた。ただし、富山地鉄は新・中町停留場の副名称を「西町北(にしちょうきた)」とし、1・2系統と環状線の乗り継ぎ停留場として西町停留場と一体的に運用するとしている。

《草町義和》

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