スズキの鈴木修会長兼社長は11月9日、都内で開いた決算会見で、米国での四輪車販売から撤退を決めたことについて、「長年赤字の状況で、もう限界を超えた」と理由を語った。
鈴木会長は「私どもの開発能力は小さい車が中心になっている。一方、アメリカは大きい車が中心。我々中小メーカーがフルラインで造っていくということ自体、開発能力が欠けていることを考えると、アメリカの需要に合わせた造り方ができないということがある」と説明。
さらに「もうひとつ為替の問題が非常に大きくて、小さい車ほど響いてくるということがある。そういう点で、長年赤字の状況で、もう限界を超えたので、現地の会社に対して、これ以上私どもとしても経営方針の一環としてやっていかれないと申し入れをした」と経緯を語った。
また現地販売会社、アメリカンスズキモーターが米連邦破産法11条(チャプターイレブン)の適用を申請したことについては「四輪(の販売から)は撤退するが、二輪とATV、船外機は続けるということをうまく両立させて、損失や迷惑をおかけする度合いを少なくしようということで、チャプターイレブンを申請した」と述べた。