欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループ。同社が、新たな低価格ブランドの立ち上げを検討していることが分かった。
これは10月10日、ドイツの有力週刊誌、『デア・シュピーゲル』が伝えたもの。同メディアのインタビューに応じたフォルクスワーゲングループのエリック・フェルバー広報担当は、最終的な決断は下されていないと前置きした上で、「我々は低価格ブランドの立ち上げを検討している」と明かしたというのだ。
同メディアによると、フォルクスワーゲングループが計画する低価格ブランドは、ルノーが東欧などの新興市場向けに立ち上げた「ダチア」ブランドのようなイメージ。6000‐8000ユーロ(約60‐80万円)という、従来のフォルクスワーゲンブランドではカバーできない価格帯を想定しているという。これは、同社の新世代コンパクトカー、『up!』よりも安い価格帯。
フォルクスワーゲングループは2018年までに、世界販売台数や収益性でトヨタ自動車を抜き、世界ナンバーワンの自動車グループになることを目指している。しかし、最近になって欧州市場での販売不振により、この目標達成が困難との見方も出てきた。
果たして、フォルクスワーゲングループは、販売台数の上乗せを狙って、低価格車市場に参入するのか。同メディアは、低価格ブランド立ち上げの時期に関して「2015年」とレポートしている。