トヨタが自動車首位、ベンツ・BMWが肉迫…2012年企業ブランドランキング

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Best Global Brands 2012 Press Conference
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  • インターブランドジャパン・田中英富氏
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米コンサルティング会社のインターブランドがまとめた2012年の世界の企業ブランド価値ランキングで、トヨタ自動車が前年に続いて自動車業界でトップを維持した。ただ、メルセデスベンツやBMWが肉迫しており、その座をうかがっている実態がわかった。

インターブランドは、グローバルに事業展開する企業のブランド価値を金額に換算してランク付けし、その上位100ブランドを毎年公表している。それによるとトヨタのブランド価値は302億8000万ドルで総合10位(前年11位、前年比9%増)、これにメルセデスベンツが300億9700万ドルで11位(12位、10%増)、BMWが290億5200万ドルで12位(15位、18%増)と続いている。

インターブランドの日本法人でブランド価値評価に関するコンサルティングを担当する田中英富氏は「過去5年の自動車ブランドの推移をみると、ブランド価値を2けたで伸ばしたところと1けたにとどまっているところという形で2極化していることがわかる」と解説する。

「この違いを分析したところ、グローバルに販売台数が伸ばせたブランドの価値が大きくなっている。また新興国の消費者はブランドで自動車を購入する傾向が意外に強いということがわかった」という。

その一例として日産自動車のブランド価値は49億6900万ドルと総合73位、自動車業界でも10位にとどまる。しかし前年比では30%増と、2012年の上昇率で4位となっている。日産は欧州でのシェア拡大だけではなくロシアや中国といった新興国でも強い存在感を示しており、ブランド価値を大幅に伸ばしているとインターブランドでは分析している。

また田中氏は「自動車のブランド価値を今後伸ばしていくには3つの要因がある。ひとつは環境対応、2つめにIT・デジタル化への取り組み。もうひとつは自動車自体がモバイルデバイスになっていくという大きなトレンドへの適応」と指摘。

その上で「デジタルデバイスの次の戦場はテレビと自動車といわれている。自動車メーカーがこうしたデジタルの流れをいかに取り込めるかといった点が、今後、自動車のブランドを高めるファクターになるのではないか」と述べた。

《小松哲也》

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