ヤマハ発動機の柳弘之社長は、主力のインドネシアでかつては4割を超えていた二輪車シェアについて、来年度から始まる次期中期経営計画中に「40%を目指していきたい」との考えを示した。
ヤマハ発動機は8月7日に都内で開いた決算会見で2012年度のインドネシアでの出荷計画を前年度比24%減の240万台に下方修正したことを明らかにした。総需要予測もローンの頭金規制の影響を織り込んで同13%減の700万台に見直したが、ヤマハ発動機のシェアは前年度の39%から34%にまで低下する。
今年度の販売が総需要よりも落ち込みことについて柳社長は「競合他社、とくにホンダの商品力が昨年下期からかなり強くなっている。当社は今年5~6モデル投入して挽回する計画だったが、最量販モデルがうまく機能していない」と述べた。
ヤマハ発動機は2010年度にはインドネシアで46%のシェアとなるなど、かつては4割を超える地位を保ってきた。柳社長は決算会見後、一部報道陣に「今後、商品のテコ入れや、ファイナンスの巻き戻しなどをやって次期中計の中では40%を目指していきたい」と語った。ヤマハ発動機は現在、2013年度から2015年度までの次期中期経営計画を策定中。