CHAdeMO(チャデモ)協議会は22日、第2回総会を開催、志賀俊之会長(日産自動車COO)はその後の会見で、「お客様に迷惑をかけないように電気自動車の普及を図っていくことが大事で、チャデモvsコンボという形で争っているときではないと思う」と強調した。
現在、電気自動車の充電方式は日本のチャデモ方式のほか、独フォルクスワーゲンや米ゼネラル・モーターズなど欧米8社が「コンバインド・チャージング・システム(コンボ)」方式を進め、さらに中国が独自の規格を打ち出している。
そのため、規格争いが起こっており、特に欧米ではチャデモを排除しようという強い動きも出ている。その裏には、充電方式で日本に主導権を渡したくないという狙いがあるのはいうまでもない。
それに対し、志賀会長は「われわれは決してコンボを否定しようしているわけではない」としながらも、「現時点で普及しているのは唯一チャデモ方式。コンボはまだ開発中なので、互換性を検討する余地がある。コネクターの部分についても、お客様に迷惑をかけないことを考えていくことができる」と強調。
さらに「チャデモはさまざまなフィードバックを受けながら、より安全で使いやすいものを目指して進化させている。そういうノウハウを後から入ってくるメーカーも生かしながら、お互いの知識、経験を共有しながらいいものにしていくことが本来の姿だと思う」と述べた。
志賀会長は規格争いによって、電気自動車の普及が遅れてしまうことを最も危惧しており、今後、電気技術の標準化団体である国際電気標準会議(IEC)などの場で各規格の共存を目指し働きかけていく考えだ。