気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年5月10日付
●東電を実質国有化、総合計画政府が認定(読売・1面)
●コンプガチャー一斉廃止(読売・1面)
●トヨタ営業益1兆円、13年3月期見通し(読売・1面)
●トヨタ、HV、低価格で攻勢、円高対応にも道筋(読売・10面)
●トヨタ、強気の反転、今年度世界販売2割増を計画(毎日・8面)
●トヨタ副社長2人増員、副会長に内山田氏(毎日・8面)
●日産,米のエンジン工場建設開始(産経・10面)
●日本ガイシ申告漏れ、160億円指摘に異議(東京・27面)
●日立,純利益3500億円尾に、前期予想を700億円上回る(日経・11面)
●ブリヂストン、35%増益、1~3月期最終、交換用タイヤ値上げ寄与(日経・15面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車が2012年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比2.2%減の18兆5836億円、営業利益が24.1%減の3556億円。東日本大震災やタイ洪水による減産の影響を受けて落ち込んだが、昨年秋以降は急回復し、従来予想を大きく上回った。
「赤字になっても不思議ではなかったが、全社をあげて体質強化につとめた努力の結果」と、豊田章男社長社員らをねぎらった。
きようの各紙は「トヨタ営業益1兆円」(日経)などと、今13年3月期が強気の見通しで「V字回復」することを一斉に取り上げている。それにしても、豊田社長が就任以来言い続けている「いいクルマづくり」は決算発表の場でも健在。「いいクルマづくりが良い社会につながり、結果として強い経営基盤ができる」(毎日),「いいクルマをつくり、収益につなげ、再投資し、いいクルマをつくる」(産経)、「他社との関係・アライアンスについては、いいクルマつくりにつながるのであれば、いつでもオープンだ」(日経)などと、各紙の記事から活字をひろってみても際立つ。
はっきりと数えたわけではないが、約50分ほどの会見中、質疑応答の時も含めると20~30回は「いいクルマ」を連発していたとみられる。それで「持続的成長」に手応えを感じたのであれば、引き続きブレないで言い続けてみるのも悪くない。