【新聞ウォッチ】入社式トップの訓示、「グローバル化への対応」期待

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トヨタ自動車、豊田章男社長
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年4月3日付

●景況感予想外の横ばい、素材、軒並み悪化、3月短観(読売・3面)

●国内新車販売3.3%増11年度エコカー補助金追い風(読売・8面)

●「海外へ」新人に号令、入社式トップ訓示(読売・9面)

●国際協力銀・奥田新総裁「日本は周回遅れ」インフラ輸出支援意欲(産経・10面)

●トヨタ「白」富士重「青」人気色くっきり、共同開発のスポーツカー(東京・7面)

●東電の次期会長人事「商品売る会社からは難しい」国際協力銀・奥田総裁(日経・5面)

●「軽」オープンカー姿消す、「コペン」生産8月限り、ダイハツ、終了前に特別車(日経・9面)

●新車インド販売、スズキ、11年ぶり減、11年度、ストが影響(日経・9面)

ひとくちコメント

2012年がスタートした2日、多くの企業が一斉に入社式を開き、各社の経営トップは新入社員への訓示を行った。きょうの各紙が詳しく取り上げているが、紙面のから今年のキーワードが読み取れる。

まず、朝日は「危機感前面」「変化への対応求める」、読売は「海外へ」新人に号令をメインに、シャープの奥田隆司社長の「自ら打って出よ」と、ホンダの伊東孝紳社長の「日本の特徴生かせ」をクローズアップ。毎日は「大きな節目の年」、「巻き返し誓い」、産経は「若い力に期待託し」「復興・成長・信頼回復」。日経は三菱商事の小林健社長の「世界の動きに敏感に」、アサヒグループホールディングスの泉谷直木社長の「金太郎飴ではいけない」をそれぞれ取り上げた。

記事の本文や表の中で、自動車関連で最も多く取り上げられたのはトヨタ自動車の豊田章男社長で、日経の「日本の技術力、現場力は世界一。だから日本にものづくりを残すと繰り返し申し上げている」と述べたのをはじめ、読売は「これからは攻めていくぞという強い思いでこの日を迎えることができた」。毎日、産経も同様である。

朝日は「トヨタのものづくりは日本で育ててもらってきた。石にかじりついてでも国内生産300万台を守る。これからも、日本のものづくりを大切にしていく」とお馴染みの持論をピックアップして掲載した。

豊田社長以外では、ホンダの伊東社長の訓示を読売が見出しにも使って取り上げたほか、日産自動車のカルロス・ゴーン社長は日経が「お互いに学びあい、知識を高め、知恵を身につけてください」と掲載。

三菱自動車の益子修社長は、朝日が「市場の変化を早く的確に見通す先見性と、変化する市場に対応する柔軟性を身につけてほしい」、産経は「震災からの復興はまだ長い道のりだが必ずできる。被災地支援をできる限りしていきたい」と2紙が取り上げた。

今年は東日本大震災への対応や円高など厳しい経営環境を訴えながら、やはり、新入社員には「グローバル化への対応」を期待するトップの声が相次いだようだ。

《福田俊之》

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