三菱自動車は2日に開いた決算会見で、タイ洪水で現地工場が一時操業停止となったことに伴う2011年度の生産への影響台数が8000台にとどまるとの見通しを明らかにした。
青砥修一常務取締役は「当初、影響として1.5か月の操業停止、3万5000台の減産を業績見通しに織り込んだが、最終的に操業停止期間は約1か月、台数では2万3000台の減産にとどめることができた」と説明。
その一方で「操業停止により増加したバックオーダーなどに対応するため、年末年始の期間中に挽回生産のための能力増強工事や人員増強を実施した。これにより年度末まで収益貢献度の高いSUVモデルを中心に1万5000台の挽回生産を行うことで年度を通じて減産影響を8000台まで縮小できる」と述べた。
この結果、タイ洪水に伴う減産が業績に与える影響額としては「50億円程度」としている。一方、タイで3月から生産を開始する計画になっている世界戦略車のグローバルスモールに関しては「若干遅れ気味であるのは事実。3月末に量産開始して、4月に出荷したいと考えているので、当初より2週間くらい遅れる」との見通しを示した。