自動車工業会二輪車特別委員会(自工会二特/委員長・柳弘之ヤマハ発動機社長)は、どのようにして排気量125cc以下のバイクについて、免許取得の負担軽減ができると考えているのか。

自工会二特は、次の3つ視点で、取得時の負担軽減を考えた。取得時間短縮が可能になれば、ユーザーは取得費用を抑えることができる。

1、教育時間短縮の可能性
2、1日に実施できる教育時間制限の見直し
3、技能検定を講習効果の確認(みきわめ)にできるか

現行で125ccバイクを運転するためには、普通二輪免許(小型限定)が必要となる。技能講習は8時間。普通免許を保有していても、ほかに学科教習が1時間、合計9時間が必要だ。しかも1日に受けられる講習時間に制限があり、さらに技能検定の時間が必要だ。

実験講習プロジェクトは、7月から9月にかけて延べ10日間、静岡県掛川市と三重県鈴鹿市の2つの講習会場で、各18人の受講者を集めて実施された。受講者は、いずれも普通免許以上を保有し、普通二輪免許(AT小型限定)を希望する一般の男女だ。

実験講習プロジェクトでは、技能講習と学科教習の両方を6時間に収め、技能検定を「みきわめ」に替える。この6時間の中で「みきわめ」までを終わらせ、免許取得に必要なすべてを1日で完了するプログラムを実施した。

1日6時間のプログラムで「みきわめ」までを行った受講者に、模擬技能検定を実施した合格率が、安全に乗車できる技能が修得できているか否かの目安となる。

その結果、36人全員が6時間で講習を終えて「みきわめ」修了したが、模擬技能検定を行った結果、32人中4人が不合格となった。

自工会二特は「合格者の成績は90点以上が半数以上を占め、高いレベルでの技能取得が達成された。模擬技能検定の合格率は100パーセントではなかったが、みきわめを厳格に行うことで、受講者の技能の習熟度を十分に確認して、技能水準を落とすことなく講習の修了が可能である」と、結論付けた。

今回はすべてを1日で修了する実験講習プロジェクトだったが、自工会二特は現行行程を短縮した、1日~2日での取得を目指している。

6時間の日程の中でも、技能修得がおぼつかない受講者には、講習時間を追加することも考えられていた。また、6時間の実験講習プロジェクトでは、現行で行う学科の内容を運転シュミレーターを使うことで代替するなど工夫を凝らした。

取得負担が軽くなれば、移動の自由度は拡がる。安全レベルを下げることなく、いかにして効率的な技能取得を行うことができるか。制度改革のための模索が続く。
《中島みなみ》