今年の東京モーターショーの国産メーカーで、ある意味もっとも個性的な展示を行ったのは2輪のカワサキだろう。ディスプレイされた12台すべてが、エコとは無縁のモデルだったからである。愚直なまでに走りの楽しさをアピールする姿勢は、まさに「男カワサキ」を感じるものだった。
出展されたのは、スーパースポーツの『Ninja』、ツアラーの『Versys(ヴェルシス)』、ネイキッドスポーツの『Z』、クラシックスポーツの『W』の4ジャンル。このうちNinjaでは、シリーズ最高峰の「Ninja ZX-14R」と、ミドルサイズの「Ninja650」の2台がジャパンプレミア。「Versys1000」も日本初公開となった。
ZX-14Rは、独創のモノコックフレーム構造がよく分かるシャシー展示も行っている。このほか「Ninja1000ABS」、「Z1000/750R」、「W800」も出展されており、W800ではカフェレーサー風のアクセサリー装着車も置かれていた。
さらにカワサキのレーシングカラーであるライムグリーンのストライプが入ったブースの外壁には、1970〜80年代に世界選手権で4度タイトルを獲得した2ストローク・タンデムツインエンジン搭載の「KR250」と、スーパーバイク世界選手権に参戦を続ける「Ninja ZX-10R」がディスプレイされていた。