GMが2010年末、米国市場へ投入したエンジン併用型レンジエクステンダー(航続距離延長)EV、シボレー『ボルト』。同車が米国運輸省の衝突テストの後、火災を起こしていたことが判明した。
これは11日、『ブルームバーグ』が報じたもの。同メディアがNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)の担当者から得た話として、「ボルトが衝突テストの数週間後、発火した」と伝えたのだ。
この衝突テストは、米国ウィスコンシン州のNHTSAの施設において、2011年5月12日に実施。NHTSAの基準の62km/hでバリアを側面からぶつける衝突テストで、ボルトはテストの後、同施設の駐車場に保管されていた。
ところが、この側面衝突テスト実施から3週間後、ボルトは突然、燃え始め、付近の車両にも延焼。NHTSAは火災の原因を、ボルトのリチウムイオンバッテリーと断定したという。
衝突テストの直後ではなく、3週間後ではあるが、NHTSAはこの火災を重視。GM以外にも米国でEVを販売または発売を予定している日産やフォードモーターにも、リチウムイオンバッテリーの発火リスクについて、聞き取り調査を行ったとのこと。
この報道を受け、GMは11日、声明を発表。同社のEV開発責任者、ジム・フェデリコ氏は「我々はNHTSAの調査に全面協力してきた。現時点でNHTSAは、ボルトの車両火災のリスクに関して、通常のガソリン車よりも高いと結論づけておらず、我々はボルトの安全性を確信している」とコメントした。