三菱自動車の益子修社長は28日、タイの洪水の影響で部品の供給が止まっていることについて「3月11日もそうだったが、半導体やICチップで、また今回も実は引っかかっている」ことを明らかにした。
三菱のタイにある工場は洪水による直接の被害は受けていないが、同国内で生産している部品の供給が停止したことで、10月13日の夜勤シフトから操業を停止している。三菱ではタイでの操業停止が1か月半程度続くことを想定して下期の生産計画、予算を現時点で組んでいるという。
益子社長は同日開いた決算会見後、一部報道陣に対し、ネックとなっている部品について「今までそこで集中的に生産していた。これは私どもではなくて実は大手の部品メーカーがそこから持ってきた」と説明。こうした電子部品は「エンジンとかトランスミッション、オートドアなどに使われている」という。
「もちろん代替は探している。大震災の時はフラッシュメモリでいけたとか、色んな工夫をしたので、代替のものを探しているが、中々そのものずばりがすぐ出てこないのと、あと量。これも皆さん同じ所に、またひっかかっているので、それで一斉に止まっている。望む量が出てくるかという問題もある」と指摘した。