タダ乗り続けば、中型車以上の無料化中止 大畠国交相

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参考画像:東北自動車道、6月上旬のようす
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大畠章弘国土交通相は、東北地方の高速道路の運用について、「業界の指導を無視して制度を悪用しているということであれば、8月31日をもって制度を終わるということも検討せざるを得ない」と、述べた。

東北地方の高速道路は、6月20日から被災地の復興支援を目的に無料開放されている。被災地の住民の運転、または同乗する車両のほか、東北地方に向かう全国の中型車以上が無料となる。

この制度開始後、被災地の復興目的とはまったく関係のないトラックなどが通行料金の無料化だけを狙って、わざわざ無料区間に乗り入れた後に降り、その後、目的地へ向かって行くことで、全線をタダ乗りする行為が横行している。

7月20日、同省はこうした状況の是正を図る「東北地方のインターチェンジの走行について」という要請を全日本トラック協会に対して行った。趣旨にそぐわないUターン走行を行わないように周知徹底願うという文書だ。

こうした目的外通行車両は、ETCを使って識別することは可能だが、そのためには無料化のための新たな料金プログラムを入力し直さなければならない。それには2か月ほどの準備期間が必要になる。

同省は、被災地復興支援のためにできるだけ早い無料化開始が必要であると、無料区間内での乗降を示す領収書だけの簡便な方法で無料走行を可能にした。

大畠氏は「利用する方々の良識に基づいてやっていただかないと、完璧な制度はない。無料化の役割が終わったとは思っていないが、法律以前に業界内でもっと厳しく指導してもらいたい」と、苦言を呈した。

《中島みなみ》

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