JX、仙台製油所の再開を前倒し---津波対策も

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JX日鉱日石エネルギー仙台製油所
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JX日鉱日石エネルギーは、東日本大震災で被災した仙台製油所の生産再開を2012年3月末に前倒しできる見通しとなった。

仙台製油所は同社の東北地方にある唯一の製油所で、2012年夏までに生産を再開する予定だったが、これを半年前倒しする。

再開を前に津波対策も実施する。仙台製油所は、建物1階部分にあった制御システムや電気設備が津波で水没したことにより、被害が発生し、製油所の復旧の大きな妨げとなった。これを踏まえ、重要な制御システムや電気設備については、上層階に移設するとともに、建屋の水密性向上などの対策を実施する。

また、震災による津波の影響で西地区に位置していたタンクローリー出荷設備が甚大な被害を受けた。これを踏まえ、地盤面が高く、海岸との間に大型のタンク群を持つことから、津波の影響が大幅に軽減される東地区にタンクローリー出荷設備を移設する。

製油所周辺の道路事情を考慮し、西地区からのタンクローリー入出構を可能とするため、大型車両が通行可能な東西地区連絡橋を新設する。これにより、災害時、消防車などの東西地区間を効率的に移動できる。

さらに、本館事務所建屋には、太陽光発電設備、燃料電池と蓄電池を新設、平常時の省エネと環境負荷低減を図るとともに、停電時の防災拠点としての事務所機能の維持を図る。製油所内に1MWクラスの太陽光発電設備の建設も検討する。

これらの投資総額は500億円を見込んでいる。

《レスポンス編集部》

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