ところどころ濡れた路面がある状態のニュルブルクリンクで、F1ドイツGP(現地24日)がスタート。気温13度前後、路面温度は16度前後と、今年のグランプリで最低温コンディションでのレースとなる。当然、全車が柔らかいソフトタイヤをチョイスして1コーナーを目がけて先陣争いが行われた。
2戦連続でポールポジションを奪ったマーク・ウェーバー(レッドブル)は、イギリスGPに続いてまたしても痛恨のスタートミス。1コーナーでトップをルイス・ハミルトン(マクラーレン)に奪われてしまう。路面温度のあまりの低さに、装着義務を消化するために、温まりの遅いミディアムタイヤをどのタイミングで履くのか……。悩ましい展開となった。
3番手スタートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は9周目にスピンを喫し、優勝争いから脱落してしまう。序盤のレース展開はハミルトン、ウェーバー、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が接近戦を演じながら周回を重ねたが、ピットストップの度にスリリングなポジション争いが見られた。
最終スティントの争いは、ピットアウト直後にハミルトンがアロンソをオーバーテイク。ハミルトン、アロンソ、ウェーバーの順でフィニッシュ。ハミルトンは中国GP以来となる今季2勝目を飾った。
さらに4位争いを展開していたフェリペ・マッサ(フェラーリ)とベッテルは、ファイナルラップに同時ピットイン。タイヤ交換作業の素早さでベッテルがマッサを交わして4位でフィニッシュしている。2戦連続でポイント獲得が途絶えていたザウバーの小林可夢偉は17番手スタートにもかかわらず、9位でフィニッシュする健闘を見せている。
以下は入賞ドライバー。1位:ハミルトン、2位:アロンソ、3位:ウェーバー、4位:ベッテル、5位:マッサ、6位:エイドリアン・スーティル(フォースインディア)、7位:ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、8位:ミハエル・シューマッハー(メルセデスGP)、9位:小林可夢偉、10位:ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)。