6月26日、米国で開催される世界で最も過酷なヒルクライムレース、「第89回パイクスピーク国際ヒルクライム」。同レースにおいて、雪辱を誓うのがヒュンダイだ。
パイクスピーク国際ヒルクライムは、米国コロラドスプリングスで1916年から開催。全長19.3kmのコースを一気に駆け上がり、タイムを競う。
標高はスタート地点が2877mで、ゴール地点が4300m。標高差1423m、コーナー数156、コース後半の路面は未舗装路で、ゴール付近では標高の高さに起因する酸素不足により、パワーが約30%ダウンするという過酷なモータースポーツだ。毎年、トラックや2輪も含めて、約200チームが参加している。
ヒュンダイは2010年、パイクスピークの最高峰、改造無制限クラスに、『ジェネシスPM580』を投入。最大出力775ps、最大トルク104kgmを絞り出す4.1リットルV型6気筒ターボを搭載し、改造無制限クラス4連覇の “モンスター田嶋”こと、田嶋伸博選手のスズキ『SX4ヒルクライムスペシャル』に挑んだ。
ドライバーには、米国のドリフトキングこと、リース・ミレン選手を起用。しかし、マシンの熟成不足かコントロールに苦しみ、結果は惨敗だった。そのリース・ミレン選手が雪辱を期して、再びジェネシスPM580で田嶋選手に挑戦することになった。
2011年のパイクスピークには、改造無制限クラスにルノーがダチア『ダスター』でエントリー。最大出力を850psまで引き上げた日産『GT-R』のエンジンを載せ、打倒モンスターを狙っている。