日産自動車は1日、ピーク電力の抑制を柱とする夏季(7~9月)の節電対策を発表した。日本自動車工業会が決めた休日シフト導入のほか、関東の組立工場では2シフト操業の時間帯を変更する異例の措置を講じて万全を期す。
操業時間を変更するのは、東京電力管内に立地する神奈川県の追浜工場と栃木工場で、期間は6月30日から9月末まで。同社の2シフト勤務は通常、早番が午前6時半から午後3時、遅番が午後4時から翌日午前0時半となっている。
これを早番では始業を1時間早めて午前5時半からとし、逆に遅番は始業を午後5時からと1時間遅らせる。これにより、1日のうちで電力需要が高まる午後2時から午後5時までの間はラインを止め、東電管内のピーク抑制に協力する。
勤務時間の変更により、従業員の交通手段の確保などが必要となるため「社内バスの運行などにより、支障のないよう対策を進めている」(広報部)という。また、同社の九州工場では時間変更は予定していないものの、九州電力の要請によっては、今後検討する用意があるとしている。