【人とくるまのテクノロジー11】軽登録で市販を目指すフランス製商用EV

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メガ・マルチトラック
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5月18日からパシフィコ横浜で始まった「人とクルマのテクノロジー展2011」では、フランスなどで数多く見かける「クワドリシクル(4輪自転車)」も展示されていた。エクサム・メガ社が生産する超小型商用車メガ『マルチトラック』で、軽自動車登録で我が国での販売を計画しているという。

フランス南東部のローヌ・アルプ地方に本拠を置くエクサム・メガ社は、クワドリシクルの分野ではトップシェアを誇る企業で、乗用車のエクサムと商用車のメガの2つのブランドを擁している。マルチトラックはメガの主力モデルで、今回展示されたパネルバンの他、ピックアップ、シャシーキャブなど様々なボディバリエーションがある。

いずれもスティール製フレームにプラスティック製ボディパネルを組み合わせた構造で、バンのボディサイズは3328×1490×1830mm。輸入元となるエクサム・メガ・オートモビル・ジャパンによれば、荷室の幅が軽自動車枠をわずかにオーバーするために、ボディパネルに手を加えて枠内に収める予定だという。

パワートレインはいずれもフロントに搭載し、前輪を駆動する。EV仕様は最高出力13kW、最大トルク45NmのACモーターと、12Vの鉛電池12個を搭載。最高速度45km/h、満充電での航続距離は65km、充電時間は200V電源で約8時間となっている。

ただし鉛電池を使用したEVは補助金の対象にならないため、輸入元ではガソリンエンジン仕様の販売も計画している。こちらは伊ロンバルディーニ社製直列2気筒505ccで、21kW/32Nmを発生する。トランスミッションはCVTを用いており、最高速度は100km/hとなっている。

日本での価格はガソリン仕様が約200万円、EVが約300万円になる見込み。フランス生まれらしいファッショナブルなデザインと軽自動車ならではの維持費の安さ、そして環境性能の高さを考えれば、我が国でもこうしたクルマを欲しいと思うユーザーは少なくないのではないだろうか。

《森口将之》

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