三菱自動車は27日、東京・芝の本社で2011年3月期決算の会見を行った。益子修社長はその席上、電気自動車(EV)に新しい機能を追加する考えを示した。それはEVから家庭に急速放電するというものだ。
同社は今回の東日本大震災において、ガソリン不足ということで被災地にEV『i-MiEV』をかなりの台数を送った。「社員がお手伝いを兼ねて現地に行ったところ、東北3県の人から電気自動車が大変役立っているという声を多く聞いた。しかも、日常の生活の中に溶け込んでいるという話だった」
これを聞いて、最初EVはどうかと思っていた益子社長もいたく感動し、「蓄電機能を持っているEVが緊急時に大きな役割を果たしていくことになる」と話す。i-MiEVには一般家庭の1日~1日半分の電力をまかなえる能力があるが、まだ急速に放電できるようにはなっていない。
三菱自動車では現在、急ピッチでその機能を備えるための開発が進められているそうだ。