日本円で約20万円からという超低価格車として、インドで人気の『ナノ』。タタモーターズが、同車の生産台数を倍増させる構想を描いているようだ。
これは現地の『THE HINDU Business Line』が、4日に報じたもの。同メディアの取材に応じたタタの重役は、「2011年度のナノの月間生産台数を、2010年度の2倍に当たる1万8000〜2万台へ引き上げたい」と話したという。
背景には、ナノの好調な販売実績がある。3月のナノの販売台数は前年同月比85%増の8707台と、2010年7月に記録した9000台に迫る勢いだ。タタは昨年夏、ナノの車両火災を受けて事実上のリコールを発表し、セールスは激減したが、その後の信頼回復策やローン購入プランの充実などにより、販売台数は増加傾向にある。
また、インド自動車工業会の調べによると、インド国内の2010年度(2010年4月〜11年3月)新車販売台数(商用車を含む)は、初めて300万台を突破して319万9578台。前年度比は28.7%増と大きく伸びている。