ルノーは3月1日に開幕したジュネーブモーターショーにおいて、『Rスペース コンセプト』を初公開した。
Rスペース コンセプトは、スポーティファミリーカーをテーマに開発されたMPV。ルノーの新デザインチーフに就任したローレンス・バン・デン・アッカー氏が手がけた3台目のコンセプトカーになる。
モノフォルムの5ドアボディは、リアドアが逆ヒンジで開閉し、ワイドな開口部を実現。全長は4250mmとコンパクトだが、筋肉質なアスリートをモチーフとしたパワフルでスポーティなデザインが特徴だ。
インテリアは、白と黒を基調にしたデザインで、フロアはタイル張りをイメージ。フロントシートはモダンな家具を思わせる作りで、夫婦のための空間とした。一方、リアシートを折り畳むと広大なスペースが出現。この部分は駐車中、子どもが遊ぶ場所としても使える。
エンジンは、ルノー日産が共同開発した直噴ガソリンの「TCe」ユニットを搭載。このTCeは、排気量の異なる複数のユニットへ発展できるモジュラーエンジンで、2012年に市場へ投入される。
Rスペースコンセプトの場合、900ccの直列3気筒ターボを積む。最大出力は110ps、最大トルクは16.3kgmと、1.6リットル並み。トランスミッションは、デュアルクラッチの「EDC」だ。欧州複合モード燃費は27km/リットル、CO2排出量は95g/kmと、環境性能は高い。
さらに、「ドライビングエコ」システムを導入。エコボタンを押せば、燃費性能に重点を置いた走行モードに変化する。また、カメラを使用した「ビジオシステム」が、信号機の色や歩行者の横断を検知し、安全運転を支援する。
ルノーは今年のジュネーブモーターショーに、コンセプトカーの『キャプテュル(CAPTUR)』も出品。こちらは若いカップルをターゲットにした小型クロスオーバーだ。ルノーは2台のコンセプトカーで、今後の方向性を示している。