馬淵澄夫内閣府特命担当相(沖縄・北方対策)は2日の閣議後会見で、ビザなし交流を利用した北方四島訪問を検討することを明らかにした。
「私も北方領土を訪れたいと申し上げてきた。ビザなし交流以外の枠組みによる訪問が現時点では不可能なので、来年の訪問(時期)には適切に判断したい」
北方四島へのビザなし交流の訪問は1991年に来日した旧ソ連・ゴルバチョフ大統領の提案で始まった。
ビザもパスポートも必要としないので主権を問題にすることなく両国民が訪問できるが、日本からは毎年5月から9月と期間が限定されているため、冬は訪問することができない。
馬淵氏は「ビザなし交流は相互交流の有効なツールであることから今後も継続していく」とし、今度は日本の閣僚が訪れることで四島返還に弾みを付けたい考えだ。
「返還を要求していく立場としては、国民世論の啓発が非常に重要。尖閣問題では日本の領海や主権はどういうものか。国民の多くの関心を集めた。これを(メドベージェフ大統領の国後訪問)契機に、我が国固有の領土であることをしっかり発していきたい」と、国民世論の盛り上がりを期待する。