ベンチュリは、8月24日に米ユタ州ボンネビルで、800psを発生するモーターとリチウムイオン電池を積んだEV(電気自動車)速度記録車『ジャメ・コンテント』(Jamais Contente)が、1km両方向の平均で495km/h、トップスピード515km/hをマークし、いずれもEVの速度記録を塗り替えたと発表した。
ドライバーはアメリカ人のロジャー・シュロアーで、オハイオ州立大学との協力により実現した。両者は昨年9月、水素燃料を用いた燃料電池搭載の速度記録車『バックアイ・ビュレット』による最高速度記録487km/hを実現したときのパートナーでもある。
EVによる速度記録は、いまから111年前の1899年、ベルギー人カミーユ・ジュナツィが製作した105.9km/hが最古となる。ちなみにこれは、自動車を含めた当時の乗り物全般で、初めて100km/hの壁を越えた記録でもあった。今回ベンチュリの速度記録車につけられたジャメ・コンテント(英訳するとネバー・サティスファイド、日本語でけして満足しない)は、そのときの車両に与えられていた名前でもある。
ベンチュリは数年前から「ベンチュリ・グローバル・チャレンジ」の名のもと、EVの可能性を追求するさまざまな挑戦をしており、今年は上海~パリ間の走破を7月に成功させた。今回の速度記録挑戦もその一環である。車名のとおり、ベンチュリは来年以降も、ボンネビルでの速度記録に挑戦を続けるという。