低速電動コミュニティバスを用いた環境対応・地域密着型交通システムによって、観光地、商店街、中山間地域の活性化を図り、地方自治体の赤字体質を改善していくことを目的とする一般社団法人「蓄電型地域交通推進協...
【蓄電型地域交通推進協会】石油漬けの近代化を根本から作り直す
7月29日に行われた蓄電型地域交通推進協会の設立発表会において、代表理事を務める広島経済大学教授の川村健一氏は、アメリカやヨーロッパの例を挙げながら、地域とEVの新しい関係を模索していくことが重要であると述べた。
「かつて自動車社会の典型だったアメリカのデンバーは70年代に、『水平のエスカレーター』という概念の20km/hで走るバスを導入しました。ポートランドでは同じ時期に、高速道路を公園に、駐車場を広場に変え、LRTとともにフィーダーバスを運行しています。いずれも『これこそEV』の好例ではないでしょうか」
川村氏はまた、デンマークのコペンハーゲンでは「電車カフェ」なるものを走らせ、スウェーデンのストックホルムは駅前にある老人ホームがカフェを兼ねるなど、新しいコミュニティの場を創り出していることを紹介。EVも人々を結ぶ存在として、楽しみながら温暖化対策や地域再生ができる存在になり得ると語った。
この協会の母体でもある科学技術振興機構・社会技術研究開発センター『地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会』研究開発領域の総括を務める龍谷大学教授の堀尾正靱氏は、2050年までに温室効果ガス80%削減という目標に向け、石油漬けの近代化を根本から作り直すとともに、温暖化対策技術そのものよりも関連する社会的人的システムの改革を促進し、分野横断的かつ地域に根ざした協働の促進を目的に挙げた。
「日本は海幸彦、山幸彦の国であり、面積あたり海岸線が長いなど、さまざまな特徴があります。こうした国土に合ったものを創造し、提供していくことが大切です。今回提案する9人乗り低速バスのほか、地方鉄道の再活性化などにも手を着け、交通から生活までをひとつに考えて改革を進めたいと思っています」
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