GMが急速充電器を無償配布…ボルト ユーザー向け

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GMが今年末から米国で発売するプラグインハイブリッド車、シボレー『ボルト』。GMは17日、ボルトの初期ユーザー4400名に、家庭用の急速充電システムを無償提供すると発表した。

ボルトは、家庭用コンセントからも充電できるプラグインハイブリッド車。GMが「エクステンデッドレンジEV」と呼ぶように、基本はモーターのみで走行し、エンジンを充電専用としている点が、同じハイブリッド車のトヨタ『プリウス』との最大の違いとなる。

ボルトのモーターは最大出力150ps、最大トルク37.7kgmを引き出し、最高161km/hまで加速させる。2次電池は、蓄電容量16kWhのリチウムイオンバッテリー。充電時間は一般家庭用の120Vソケットで約8時間、240Vの急速チャージャーで約3時間だ。

フル充電時の最大航続距離は約64km。バッテリー残量が少なくなると、発電用の1.4リットル直列4気筒エンジンが始動し、ジェネレーターを回してモーターに電力を供給するとともに、バッテリーを充電する。その結果、航続可能距離は480km以上まで伸びる。「エクステンデッドレンジEV」という名前の由来は、エンジンを回すことで走行距離を延長する電気自動車、という意味が込められている。

GMは今回、ボルトを注文した先着4400名に、家庭用の充電システムを無償提供すると発表。3時間でフルチャージができる240Vの急速充電システムだ。4400ユニットの内訳は、米国のエコタルティ社製が2600基、コロンボテクノロジー社製が1800基。取り付け費用を含めて、無償となる。ちなみに、1基当たりの通常価格は、約2000ドル(約18万円)だ。

この無償提供は、米国エネルギー省の助成で実現したもの。米国エネルギー省はボルト用の4400ユニット以外に、トータル1万5000基の充電システムを、全米のプラグインハイブリッド車やEVのユーザーに無償提供する計画だ。

代替燃料車の普及促進が目的とはいえ、充電システム無償提供枠の3割以上をGMが獲得したのは、興味深い事実。やはり、「国有企業」ならではということだろうか。

《森脇稔》

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