【メルセデス新エンジン】V6エンジンはレクサス LS600hL より好燃費

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リンバーンを実現、混流生産も可能

8気筒ユニットと同様に各種の最新メカを採用し、ボア×ストローク値やボアピッチ距離も共有する“モジュラーエンジン”でありながら、さらに興味深い進化を遂げたのが同時に発表をされた6気筒ユニットだ。

この新エンジン最大のポイントは、バンク角を従来型の90度から60度へと改めた事。この変更による等間隔爆発の実現でバランスシャフトを廃した事による軽量化やフリクションロスの低減は、異なるバンク角のエンジンを混流生産出来るようになった事で実現したという。

もう一点、この新V6エンジンで見逃せないのは、このエンジンが運転のレンジを4つのエリアに分けた層状燃焼によるリーンバーンを実現させた点にもある。ただし、リーンバーン運転を行うと3元触媒が働かなくなるので、“NOx触媒”を働かせるために必要な硫黄分を除去したガソリンが手に入らない市場に向けては、リーンバーン運転を行わない新エンジンを提供するとする。

◆BMW ハイブリッド7やレクサス LS600hLよりも好燃費

そんな新V6エンジンをSクラスに搭載の場合、従来型に対して34ps、20Nmの出力向上を示す一方、1km走行当たりのCO2排出量はわずかに177gと、トランスミッション部分での4 - 5%の改善を含んで24%の低減を実現との事。ちなみに、前述の新しい8気筒エンジンをSクラスに搭載した場合はその値は218gで、これはレクサス『LS600hL』、BMW『アクティブハイブリッド7』という両モデルの219gという値を「ハイブリッドシステムなしに下回った!」というのも大きなセールストークになっている。

なお、そんな双方の新エンジンは、「そもそも“ダウンサイズ・コンセプト”に基づいた8気筒ユニットからは過給機を取り去る予定はないが、6気筒ユニットに過給機を加える事は可能」との事。また、例えば6気筒ユニットの“片バンク”を用いて1.7リッター級3気筒といったさらなるモジュラーエンジンを生み出す事は、「大排気量用エンジンのパーツを用いて小さなエンジンを作るのはメリットが薄い」とする。

《河村康彦》

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