フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンが24日に日本導入を発表した『ポロTSI』は1.2リットルターボエンジンを搭載する。先代1.6リットルモデルの後継ながら排気量を縮小し、環境性能を高めつつも、運動性能を大幅に向上させているのが大きな特徴だ。
先代ポロの「1.6スポーツライン」で採用していた1.6リットル自然吸気エンジンは最高出力105ps、最大トルク148Nmを発揮した。今回新たに開発されたTSIエンジンは、排気量こそ1.2リットルながら直噴システムとターボ加給を組み合わせる事で、最大出力は1.6リットルと同等の105ps、最大トルクは1.8リットルクラス相当の175Nmを1500rpmという低回転域から発揮する。
これにより0-100km/h加速は9.7秒を実現、昨年10月より販売してきた1.4リットルモデルの11.9秒を大幅に上回る性能を持ち、ポロの小型ハッチバックならではのスポーティかつ実用的な個性をより際立たせるものとした。
VWは「環境に適応する自動車」へのひとつの解としてエンジンのダウンサイズ化を掲げている。1.2リットルTSIはエンジン部品単位での小型化、軽量化を徹底し、さらに日本専用のECU(エンジンコントロール)を採用することで、10・15モード燃費はVW史上最高となる20km/リットルを実現した。
今回1.2リットルTSIを導入するにあたり、1.4リットルモデルは廃止となる。これに代わりベースモデルの「TSIコンフォートライン」と装備を充実させた「TSIハイライン」の2モデル展開となる。TSIコンフォートラインは本来ならば1.4リットルより上位モデルだが、価格は10万円アップにとどめ商品力を高めている。
1.4リットルモデルは4月までで累計5941台を販売した。同社広報は、「(よりパフォーマンスの高い)1.2リットルTSIモデルの導入を当初から予告していたにも関わらず、予想以上に1.4リットルモデルの販売台数が伸びた」としており、環境性能、運動性能ともに従来を上回る1.2リットルTSIにさらなる期待をかける。