「静音性対策車両」の騒音とはどんなものか。10日午後、東京都東小金井市の尾久自動車学校で開催された体験会には、平日にも関わらず120人以上の応募者が押し寄せた。
いずれもインターネットなどで応募した一般参加者。自動車関連会社など関係者だけでなく、目の不自由は人たちや自動車事故被害者の家族なども訪れ、関心の高さを物語っていた。
静音性対策車両が走行するコース上の脇に参加者が立ち、車両の音を確認した。
自動車部品メーカー社員の一人は「思ったより優しい音がする。これなら受け入れやすく、HVやEV普及に弾みがつくのではないか」と話した。
一方で、「静音性対策をしなければならない現状は、それだけ生活道路の安全が確保されていないことの裏返し。事故防止のためにはもっと大きな音が必要なのではないか」と述べる参加者もいた。
体験会を主催した国土交通省自動車交通局では、参加者にアンケートを依頼している。このアンケートの結果が車両メーカーら関係者に伝えられ、実装に向けてさらに検討が加えられる。