国土交通省と自動車事故対策機構は21日、2009年度自動車アセスメント(JNCAP)の結果を発表した。2009年度は、販売実績の多い12車種とメーカー委託による5車種の計17車種を対象に衝突安全性試験を行い、富士重工のスバル『レガシィ』が総合評価で最も優秀だったとして自動車アセスメントグランプリを受賞した。
スバル車の受賞は、2007年度の『インプレッサ』に続き2度目、2008年度に優秀車となった『エクシーガ』、『フォレスター』を含め3年連続。低重心水平対向エンジン、シンメトリカルAWDをはじめとした様々な安全に対する取組みが総合的に高い評価を受けた形となった。
衝突安全性能総合評価では、運転席は12台中9台が最高の六つ星となり、助手席は7台が六つ星となった。
歩行者頭部保護性能試験は、レガシィのほか、トヨタ『プリウス』、同『ランドクルーザープラド』の3車種が最高レベル5の評価を獲得、レベルの高い車種が増える傾向にある。
今回新たに開始した、前面衝突後席乗員保護性能評価については、レベル4が2車種、レベル3が9車種となった。
後面衝突頚部保護性能試験については、最高評価が運転席、助手席で2車種あったが、最低評価も運転席3車種、助手席2車種あった。
2009年度の試験ではこのほか、後席シートベルト着用の義務化にともない、新たに後席シートベルト使用性評価試験、座席ベルトの非着用時警報装置評価試験を実施。ベルト使用性では「推奨せず」の評価は1車種もなかったが、非着用時警報については、後席は装備されているのが1車種だけだった。
JNCAPは、安全な自動車の開発を促すとともに、自動車の安全性についてユーザーの関心を高め、安全な自動車の普及を促進するため、年度ごとに試験対象車種を選定し、衝突安全性能試験(運転席・助手席)や歩行者頭部保護性能試験、ブレーキ性能試験を実施、比較評価情報を公開している。