クライスラーグループは3月31日、米国ユタ州モアブで開催中のJEEPブランドの一大イベント、「第44回イースタージープサファリ」において、新ブランド「モパライズド」でカスタムを施した軍用トラックを披露した。
モパライズド(Moparized)とは、クライスラーの純正用品のブランド名、「MOPAR」にちなんだネーミング。クライスラーは1928年、ダッジを買収し傘下に収めるが、その翌年の1929年、純正パーツを取り扱うクライスラー・モーターパーツ・コーポレーションを設立した。同社は1937年からブランド名としてMOPARを使用。現在、MOPARブランドの純正パーツは約28万点を数え、世界90か国以上で販売されている。
クライスラーが新たに立ち上げるモパライズドは、クライスラー、ジープ、ダッジカー、ダッジラムに続く、第5のブランドの位置づけ。その内容は純正アフターパーツのMOPARを活用したカスタマイズの提案だ。
イースタージープサファリで初公開されたのが、ジープ『Nukizer715』。1967年製のJEEPの軍用トラック、カイザー『M-715』がモチーフだ。
ジープNukizer715は、ジープの「J8」4ドアをベースに、ホイールベースを2946mmから3150mmへ、204mm延長。さらに後部に荷台を持つトラックボディとし、ソフトトップも架装した。ボディパネルも専用にカスタマイズされ、オリジナルのM-715の雰囲気に近づけている。
パワーユニットはJ8から継承し、2.8リットル直列4気筒ターボディーゼル。ブーストアップで性能向上を果たしており、燃料タンクもリアクロスメンバーに配置し直した。前後アクスルを強化し、タイヤは38インチのBFグッドリッチ製を履く。
クライスラーグループMOPAR部門のピエトロ・ゴルリア社長兼CEOは、「これらのカスタマイズは、MOPARがいかに細かい商品展開を行っているかの証」と、述べている。