JFEスチールは12日、大河内記念会から「ナノ表面制御による自動車用高機能鋼板(GA鋼板)の開発」が第56回大河内記念生産賞を受賞し、日本工業倶楽部で贈賞式が行なわれたと発表した。
今回の受賞は、自動車製造工程でプレス成形性の向上やスポット溶接後の外観改善、環境負荷の軽減、海外での汎用設備による製造を可能にしたGA鋼板とその製造技術の開発が高く評価され受賞につながった。
自動車車体用防錆鋼板の主流となっているGA鋼板は、車体の設計自由度・生産性向上のため、高潤滑性が求められており、このために鋼板の表面に潤滑用の電気めっき、リン酸塩、金属塩などの潤滑皮膜を付着させるのが一般的だった。
同社は、環境負荷が少なく、プレス成形性の向上やスポット溶接後の外観不良改善などを目指して研究し、表面改質による新たな自動車用高機能GA鋼板の開発に成功した。