アストンマーチンは16日、コンセプトカー『シグネット』(CYGNET)の写真を公表した。トヨタとのコラボレーションにより、『iQ』をベースにしたラグジュアリーコミューターが完成した。アストンマーチンの現行車種体系は、『V8ヴァンテージ』『DB9』『DBS』など、大型スポーツカーが中心。しかし、アストンマーチンは将来的に、環境性能に優れる小型車のラインナップが不可欠と考えている。そこで、トヨタとの連携により、iQをベースにしたシグネットが誕生した。今年6月、アストンマーチンはシグネットのクレイモデルの写真を公開。そしてこのほど、実車が完成。その内外装が初めて明らかになった。外観はiQをベースにしながら、ルーフやサイドドア、リアフェンダーを除くパネルを専用設計。フロントにはアストンマーチンのアイデンティティ、台形ブライトフィニッシュグリルが装着され、ボンネットには2つのエアインテークを追加。紛れもなくアストンマーチンの表情を生み出している。細かく観察すると、ドアハンドルはiQのグリップタイプから、ボディ埋め込みタイプに変更されている点に気づく。このあたりにも、アストンマーチンのこだわりが表現されているようだ。圧巻は室内だろう。レッドレザーを基本にブラックレザーを組み合わせた空間は、ベース車両がiQとは感じさせない高級感。アストンマーチンならではのクラフトマンシップが、ふんだんに注入されたインテリアである。アストンマーチンは「シグネットは小さくても存在感があり、環境に優しくクリエイティブな車。アストンマーチンのプレステージ性も表現した」と自信たっぷり。2010年も引き続いて開発テストを行い、市販につなげる方針だ。このアストンマーチン版iQ、価格次第ではヒットしそうな予感がする。
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