アウディ A8 新型「最もスポーティなセダン」

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アウディは1日、新型『A8』の概要を明らかにした。A8はアウディのフラッグシップサルーン。「技術による前進」を企業スローガンとするアウディから、革新的ラグジュアリーサルーンが誕生した。

最近のアウディ車は、スポーティなデザインで定評がある。大型サルーンのA8にも、そのトレンドは継承され、「クラスで最もスポーティであること」をテーマに外観はデザインされた。

注目はフルLEDヘッドランプだ。ロー&ハイビーム、ポジションランプなど、ヘッドランプのあらゆる機能に消費電力が少ないLEDが使用された。アウディ各車に共通するシングルフレームグリルも、新型A8では若干のデザイン変更を受けている。

ライバルと比べて、低いシルエットも新型の特徴。ボディサイズは全長5137×全幅1949×全高1460mm、ホイールベース2992mm。現行型と比較して、75mm長く、55mmワイドだが、16mm背は低い。ホイールベースは48mm延長された。全長と全幅はライバルのメルセデスベンツ『Sクラス』やBMW『7シリーズ』よりも大きいが、全高は両車よりも25‐35mm低い。アウディは「ダイナミックなデザインを狙った結果」と説明する。

エンジンは全機種がパワーを引き上げながら燃費を改善した。当面はV8のみで、ガソリン1、ディーゼル1の2ユニット。遅れてV6ディーゼル2機種が追加される。トランスミッションはアウディ初の8速ティプトロニックで、駆動方式は4WDの「クワトロ」だ。

ガソリンは直噴4.2リットルV8「FSI」。最大出力は372psと22psアップし、45.4kgmの最大トルクを引き出す。0-100km/h加速は5.7秒、最高速は250km/h(リミッター作動)の実力。欧州複合モード燃費は約13%改善され、10.53km/リットル、CO2排出量は219g/kmとなる。

ディーゼルは直噴4.2リットルV8ターボディーゼル「TDI」で、最大出力はプラス24psの350ps。驚くのは最大トルクで、プラス15.3kgmの81.6kgmを発生する。この最大トルクは1750‐2750rpmの低回転域で発揮され、0-100km/h加速はガソリンV8を上回る5.5秒という俊足ぶり。それでいて、欧州複合モード燃費は約19%向上して13.16km/リットル、CO2排出量は199g/kmの優れた環境性能をマークする。

遅れて登場するのが、直噴3.0リットルV6ターボディーゼル「TDI」。250ps、56.1kgmのスペックは、従来を17ps、10.2kgm上回る。しかし、欧州複合モード燃費は約22%アップの15.15km/リットル、CO2排出量174g/kmだ。このV6TDIには204ps仕様も用意され、欧州複合モード燃費16.67km/リットル、CO2排出量159g/kmと、大型サルーンとしては異例の好数値となる。

初代A8から15年間に渡って脈々と受け継がれるオールアルミボディ構造の「ASF」(アウディ・スペース・フレーム)。新型では高張力アルミを導入するなどさらに進化し、一般的なスチールボディ車と比較して、約40%もの軽量化を実現した。また、「アウディドライブセレクト」を組み込んだアダプティブエアサスペンションが、優れたハンドリングと快適な乗り心地を両立する。

インテリアは洗練されたラグジュアリーな空間で、ホイールベースの48mm延長により、後席のゆとりが拡大。ナビゲーションシステムを核としたテレマティクスシステムの「MMI」(マルチ・メディア・インターフェイス)は、緊急通報などが行える「ドライバーアシスタンス&セーフティ」機能付きに発展している。

新型A8は、2010年初頭からドイツなど欧州各国で販売開始。アウディのルパート・シュタートラー会長は、「新型A8はラグジュアリーセグメントで最もスポーティなセダン」と自信を見せている。

《森脇稔》

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