【ホンダ脳インターフェイス】考えるだけでASIMOを動かしたり

2009年4月8日(水) 15時23分
考えるだけでロボットを制御するBMI技術。BMIでASIMOを制御する実験の画像
新開発のBMIを用いた実験の概要の画像
BMIの脳計測装置の画像
BMIの脳計測装置の概念図(左)と計測データの一部(右)の画像
BMIのイメージ判別用コンピューターと判定結果例の画像

人間が考えていることを脳波や脳血流など脳の情報から読み取り、機械に伝達する先端技術、BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)。このBMI技術の研究に取り組むホンダの研究開発子会社であるホンダ・リサーチ・インスティチュート・ジャパン(HRI-JP)、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、島津製作所の3社が3月31日、考えるだけでロボットを制御する新技術を発表した。

今回発表された技術は、脳情報のなかから脳血流と脳波の2要素をスキャンし、人間が考えていることを推測してロボットにコマンドを伝え、ロボットを実際に動かすというものだ。読み取りを行う思考は4種類。右手、左手、足、舌を動かすという動作の意図に反応するのだ。

たとえば右手のことを「ああ、右手だなあ」と考えるのではなく、右手を動かす意志を示す(実際には動かさない)と、BMIシステムがそれを脳から読み取って、ホンダの二足歩行ロボットASIMOが右手を動かす…といった具合である。現時点での正答率は90.6%で、3社によれば世界最高水準であるという。

HRI-JPのシニアサイエンティスト、岡部達哉は「将来的には荷物で手がふさがっているときにトランクやドアを開けようと念じるだけで作動させたり、検索キーワードを思い浮かべるだけでインターネット検索を行ったり、リモコンを使わずとも思考でエアコンを調節したりといった活用法が考えられる」と、将来のBMI利用のイメージを語る。

ASIMOを自分のイメージ通りに動かしたり、思考だけでクルマを運転したりするといったインターフェースの“究極の目標”を実現するには世紀単位の時間が必要であろうが、今回の技術はその萌芽的研究の、21世紀序盤における重要なマイルストーンと言える。

《井元康一郎》
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