日産自動車は9日、東京・銀座の本社で2008年度第3四半期決算の会見を行った。その席上、カルロス・ゴーン社長は工場閉鎖について聞かれ、「稼働を落とすことはあっても、閉鎖する考えはない」と明言した。
というのも、この危機的な状態がずっと続くとは考えておらず、いつかは回復すると期待しているからだ。特に、中国、インド、ロシア、ブラジル、中東、東欧などではまだまだ需要が伸びると見ている。
「この調整局面が終了すれば、こういった新興国の需要は必ず盛り返す。ですから、工場を閉鎖する必要はない。また活用することになる」とゴーン社長は強調した。
いまは減産などを行って、「一番いい形で管理する必要がある」とし、国内5工場を閉鎖した99年の時とは異なる戦略を進める。