サーブでは世界的な小型車需要増に向け、また特に米市場でのてこ入れの意味も兼ねて、2、3年内に小型クロスオーバーSUVを開発中だという。
この新型車の名称は明らかにされていないが、コードネーム『9-4X』として開発されており、早ければ再来年にも販売が始まると言う。
ただしクロスオーバーという車種ではあっても、フロントデザインなどは伝統的なサーブのイメージが守られ、例えば日産『ムラーノ』のようなラディカルなデザインにはしない方針だという。ヨーロピアンラグジュアリーブランドとして定着して来たサーブのイメージを守るためにも、むしろ保守的なデザインのものになる、と予想されている。
また、この新型クロスオーバーはGMが開発中の新しいオールホイールドライブシステム(「クロスホイールドライブ、XWD」と命名されている)を採用する予定で、4WDの未来像を提示する1台になるという。
さらに、サーブではスバルとの提携で作られた小型エントリーモデル、『9-2X』の後継モデルにも着手している。「スバル『インプレッサ』とどこが違うのか」と酷評され短命に終わった『9-2』の教訓から、これも伝統的なデザインを踏襲した上でのサーブらしいエントリーモデルにする予定。
9-4X、9-2Xという新しい小型ラインナップを揃えたサーブは、米国だけではなくグローバルマーケットのニッチ追求に乗り出す構えだ。