THQジャパンから5月24日にリリースされた、ソニーの携帯ゲーム機『PlayStationPortable』用のレースゲーム『Juiced eliminator』。プレーして感じたのが、“日本の走り屋の世界”というよりは、映画『ワイルドスピード』のような、“アメリカのチューンドカーの世界”というイメージ。
もちろん、開発がアメリカだから当然なのだが、それだけが理由ではない。なぜなら、単純に速さを追求するだけの内容ではないからだ。
例えば、レースのひとつに観客の前でドリフトや360度ターンなどの技を披露してライバルと得点を競う「ショーオフ」がある。普通のレースゲームの観客はただ単に背景として描かれているだけだが、本作はプレーヤーの走りを評価するシステムとしても扱われているのだ。エンターテイメントに長けたアメリカらしい部分である。
そのほかにも、ライバルの“リスペクトを得る”ことが目的という「キャリアモード」もあり、同じレースゲームでもほかとはひと味違うのだ。
そしてもうひとつ感じたのが、“洋ゲー”らしい難易度設定。最もレベルの低いレースでもライバルが意外と強く、クルマの性能では勝っているのに、技術の差でなかなか勝てなかったりするのだ。日本のレースゲームの場合、まずそうは作らない。最初は、手を抜いても勝てるぐらいが一般的である。
本作のように、最初から本気にさせられる作品はそうそうないので、シビアなレースゲームを求めている人にはオススメの1本。