新型『オデッセイ』のデザインモチーフは、低い姿勢で草原を疾走する、知的でスピード感のある黒ヒョウ。下半身の安定感と上半身の絞り込み、そして鋭い表情で独自の存在感を持つ新・乗用車スタイリングを完成させている。
「意識したのは黒ヒョウの精悍でスポーティな鋭さ、ネコ科動物特有のキリっとした低重心さです。これまでのミニバンのような生活感を感じさせない獰猛さを持たせました」と高山文仁チーフデザイナーは語る。
「まずフロントフェイスは鋭く、グリルはグリルらしくないようにライトと連続性を持たせました。力強く張り出したフェンダーがワイド感を強調し、そのままショルダーからリアへと流れ、キャビンとロアボディとの2段構えのスタイルを見せます。リアコンビはテールゲートの豊かな面との連続性を持たせた新しいデザインです」
「アブソルートでは低重心をさらに強調し、前後バンパーやサイドシル形状、前後ランプやメッキパーツの色味をを変更しています。先代よりもスポーティな位置づけにしています」と続ける。
「低全高化で犠牲にしたものもありますが、それを上回るよさが必ずあります。何より乗る人中心であることを大切にしました」と高山デザイナー。ジャンルを超えたデザインはここから生まれる。