【マツダ『RX-8』発表】AT車のパドル式シフトはデザイナーこだわりの一品

自動車 ニューモデル 新型車
【マツダ『RX-8』発表】AT車のパドル式シフトはデザイナーこだわりの一品
  • 【マツダ『RX-8』発表】AT車のパドル式シフトはデザイナーこだわりの一品
  • 【マツダ『RX-8』発表】AT車のパドル式シフトはデザイナーこだわりの一品
  • 【マツダ『RX-8』発表】AT車のパドル式シフトはデザイナーこだわりの一品

動力的には9000回転で250ps(184kw)を出力するMT車の方に目が向いてしまうのだが、日常的にこのクルマを使う、奥さんも買い物などに使うというのであれば7000回転で210ps(154kw)を出力するAT車で充分ではないかという。そして実はAT車にこそ前田育男チーフデザイナー(デザイン本部・アドバンスデザインスタジオ)がとことんこだわった一品が装備されている。

「実はAT車のステアリングに組み込まれているパドル式のシフトですね。これには本当に最後の最後までこだわりました。触ったときの質感、操作したときの感触、そしてデザインまでありとあらゆることをリクエストしました」と前田さん。

「どこにでもあるようなものですが、数々のシミュレーションを繰り返し、1/10mm単位にも及ぶ微妙な部分での調整を繰り返しました。素材は樹脂なのですが、金属メッキを施してあります。樹脂を選んだのは金属よりも微妙な加工がしやすいこと、そして炎天下でも熱を帯びにくいということですね」

「あとはライトアップですか。暗闇でもパドルをLEDの薄い灯りで照らすようになっています」という。ひとつひとつの加工をする度にチェックを繰り返し、ダメ出しをした試作品の数は「今となってはわかりません」とも語る。

デザイン面だけでなく、操作のしやすさや、パドルを押す際の力の加え方、指にくる感触にも気を配り、前田さん自身もテスト中に何度も実車をドライブして確かめた。

「とにかく何度も乗りました。指って繊細なんですよ。応力の加え方ひとつで心地よくも感じるし、違和感も感じる。デザインは机上でもできますが、操作感については何が最適かをテストコースで確かめる連続。本当に微妙な部分の積み重ねていきました。現場でも“もっとこう…”という抽象的なことばかり言っていた記憶がある」

スタイリングはもちろん、部品のひとつひとつにまで気を配った集大成が『RX-8』なのだ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集