シトロエンのデザイナーに与えられたブリーフィングは単純明快だった。技術的に進歩した2+2クーペをデザインせよ。スポーティな外観と、軽快で明るく広い室内であること。それが『Cエアドリーム』コンセプトだ。
シートはサテンふうの生地、トリムには革も合わせて用いられ、快適でリラックスできる雰囲気だという。後席をたたんで荷室スペースとすることもできる。ハイテクではドライブbyワイヤを用いて、ペダルやシフトレバーの代わりにステアリングホイールのスイッチで加速、減速、変速を操作する。さらにカーナビなどの情報系はアームレスト先端の“マウス”で操作するという。
サスペンションは市販車で定評ある「ハイドラクティブ3」、エンジンは3.0リットルV6(210hp)、トランスミッションはシーケンシャルATと発表されている。ここ10年、シトロエンはたびたび魅力的なクーペ・コンセプトを発表してきたが、量産モデルにはなっていない。量産車の車名と同様に「C」が頭につくことから、今度こそ……。