スズキと川崎重工業は29日、二輪車事業について商品の共同開発、相互のOEM供給、部品の共通化・共同購入などの分野で業務提携することで基本合意したことを明らかにした。国内二輪車メーカーとしては、スズキが3位、川崎が4位だが、共同戦略を取ることでシェア拡大を目指す。
これまではライバル関係だった両社が業務提携し、共同開発を進めていくという考えに達したのは、国内での二輪車販売数が急激な落ち込みを見せているためで、これ以上の収益悪化を避けるため、部品の共通化など実行しやすい部分から共同化を図り、3年後の販売開始を目標に共同開発車の設計も行っていく。
共同開発の対象となるのは、最近の売れ筋となっているアメリカンスタイルや、大型スクーター、海外で人気の高いATV(四輪バギー)など。ただし販売面においてはこれまでどおりで、それぞれのブランドもそのまま継承されるとしている。