三菱『エアトレック』の4WDシステムは、エンジン横置きのFFがベースではあるものの、センターデフが駆動力を前後輪に50:50の割合で配分するという本格派。スバル『ランカスター』と同様のコンセプトで、多くの4WDモデルが通常はFFで走行するのとは異なる。
またセンターデフには、前後の車輪の回転速度差に応じて駆動力配分を変化させるVCUが備えられ、ダートや雪道でもスタックしにくい特性を得ている。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアはマルチリンクで、オンロードでの良好な乗り心地と悪路走破性を両立している。
変速機は2WD、4WDともINVECS-IIスポーツモード4速ATで、マニュアルの設定はない。このATは高度な学習機能を備えており、ドライバーの運転のくせや運転パターンのみならず、エンジンやAT自身の経年劣化によるシフトフィーリングの変化も自動補正する機能が与えられている。