「ウチは正当だ、だからやっぱり払え」と、強気のフォード幹部

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「ウチは正当だ、だからやっぱり払え」と、強気のフォード幹部
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14日に行われたフォードの記者会見の席上、同社の安全品質管理部門の幹部は「安全調査を進めてきたが、結果としてクルマに問題がないことが確認された以上、タイヤリコールの費用はファイアストンが持つべきだ」との方針を示した。

これは19日にアメリカ議会下院で開催される公聴会のために、フォードの安全品質管理部門が中心となって作成された調査書の内容を受けてのコメント。同部門は『エクスプローラー』に潜む構造上の欠陥を客観的に分析してきたが、特に問題とされる部分は見つからず、唯一の問題点はタイヤの耐久性だったという調査結果を報告している。

タイヤにしか問題が無かったということは、そのリコール費用を自動車メーカーが持つのはおかしいというのがフォードの持論だが、報告書では「フォードの指定空気圧は低かったが、どのような状況でも許容できないタイヤの耐久性能に問題があった」とされており、どこが客観的な分析だったのかと疑問に思うような表現もある。

しかし、会見に臨んだ幹部は「ファイアストン側の問題であることは一目瞭然。それは公聴会の以後にきっと認められるはずだ。したがって今回のリコール費用についても、最終的にはファイアストン側に請求することになる」と、あくまでも強気の発言。

これに対してファイアストン側は「フォードは従来からの発言を繰り返すだけ。エクスプローラーと同じようにマイナーチェンジしても良いのではないか? 当社のタイヤは安全であり、今回のリコールは意味がないと考える。これは当社のタイヤが事故後に構造を変えていないことからも明らかだ」と、皮肉たっぷりのコメントを返している。

《石田真一》

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