【ASV成果報告会 Vol. 1】ASVの最終目標とは“人間と相性の良いロバ”だ

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国土交通省は23日、パシフィコ横浜で『第2期先進安全自動車(ASV)推進計画の成果報告会』を開催した。1996年から2000年までの4年間に様々な試験が行われたASV技術や、それに関する研究の成果報告を行うもの。

ASVとは国土交通省(当時の運輸省)が中心となり、ドライバーを支援するためのデバイスをクルマや道路に装備して、交通事故の要因となるヒューマンエラーを極限まで排除するという目的のため、国内外の自動車メーカーと協力して1991年から研究・開発がスタートした。

研究成果の発表は学識経験者と自動車メーカー関係者に分けて行われ、このうち神奈川大学の工学部の堀野定雄氏は「最適なASVとはグランドキャニオンを散策するロバである」と結論づけ、人間にとって相性の良いロバとは「安全な歩き方を熟知し、人間の指示なしでも自分から崖っぷちに近寄らない、分岐点では人間の判断を仰ぐ」と説明している。

ASVが良いロバであるためには、ドライバーが安全であることを過信しないように「必要なことを必要なとき、必要なだけ提供する」ことや、警報関係の誤作動を皆無にして緊急警報の信頼性を保証すること、どんな事態でも最終的な判断は人間が下せるシステムにするなどとしている。

また、ASVを導入することで、その機能を過信してしまい「これまでの常識では想定のできない、新しいタイプの事故」が起こりうる問題点なども指摘した。

《石田真一》

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