気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年2月22日付
●トヨタキルロス自動車、カンバン方式インドを制す「多目的車1年でトップ」 (朝日・12面)
●独フォルクスワーゲン、連結決算が最高益に(朝日・12面)
●石油情報センター調査、レギュラーガソリンがリットル104円、2年ぶり1円値下げ(朝日・12面)
●三菱自動車、日航2社の消費者トラブルで中国当局が本格介入(産経・4面)
●米貿易赤字、最悪3.696億ドル「自動車など日米貿易摩擦再燃の恐れも」(読売・1面、関連記事8面)
●特集企画「変調アメリカ経済」、低迷ビッグスリーが景気のブレーキ役(読売・9面)
●川崎重工業、オフロードタイプのオートバイ「ディートラッカー」の新モデル(読売・11面)
●独誌報道「三菱自動車、2工場閉鎖、8,000人削減へ」(東京・3面)
●自動車・素材関連の設備投資計画「増産投資絞り効率化に重点」(日経・3面)
●仏プジョー、連結純益前年比80%増(日経・9面)
●豊田通商などネット配信音楽など対象に著作権料の徴収代行(日経・11面)
●トヨタ「韓国で社会貢献」豊田章一郎名誉会長ソウルで記者会見(日経・13面)
●トヨタ、タイ現地法人を増資「生産ラインの効率化や販売網拡充狙う」(日経・13面)
●ブリヂストンが監査法人変更(日経・16面)
●カーオーディオで携帯電話、富士通テン発売へ(日経・31面)
ひとくちコメント
昨日、このコーナーで三菱自動車が「書きどく」のターゲットになっていると書いたが、22日発売のドイツの経済誌『ヴィルトシャフツウォッヘ』が、来週26日の「リストラ計画」の記者会見で「三菱の2つの工場を閉鎖し、最大8000人を上まわる従業員を削減する方針を打ち出す見通しだ」と、ダイムラー幹部の話として報じた。
きょうの日経と東京新聞もその関連記事を取り上げているが、ダイムラーのスポークスマンはこの報道について「コメントできない」としながらも「具体策は週明けに発表する」と語ったという。この記事には当の三菱側のコメントはないが、国内ではすでに「大江工場」(名古屋)の閉鎖が決まっている。だが、税引き後の赤字が2000億円を超えることになれば、大江工場の閉鎖だけでは追いつかない。
三菱と言えば「軽自動車からトラック・バスまで、クルマのフルラインナップ」を誇りとしていた。ところが、車種によって売れなくなればそれだけ生産ラインが無駄になる。国内メーカーでは、かつてGMの傘下に入ったいすゞ自動車が乗用車部門を断念したように、三菱も利益率の低い軽自動車事業を思い切って廃止するなど、車種ごとのドラスティクな「選択と集中」が再建の決め手になることは言うまでもない。