トヨタ自動車は24日、『ヤリス(日本名:ヴィッツ)』に直噴型ディーゼルのディーゼルエンジンを搭載したバージョンを新たに設定し、来年からヨーロッパ市場向けに投入することを明らかにした。生産は新たに完成したフランス工場が受け持つことになる。
1リットルあたりの走行距離が長いため、長距離を走ることが多いヨーロッパではディーゼルエンジンの需要が高く、最近発売された小型車には軒並み搭載されているのはもちろん、BMWには『740d』という3.9リットル直噴ディーゼル「TDI」を搭載した高級タイプも存在する。
今回投入されるのは、コモンレール方式を採用した直噴型ディーゼルエンジンで、排気量は1.4リットル。エンジン自体の生産は日本で行うという。将来的には「独自に開発した排ガス中の粒子状物質(PM)と窒素酸化物(NOx)を80%除去する触媒技術も用いた低公害車に変更する」と発表していることから、今回搭載されるエンジンは、ヤリスに搭載されているガソリン1リットルタイプと同様に、主開発をダイハツが担当したとみられる。
イギリスで生産される『カローラ』用には、プジョーから調達したエンジンを搭載していることを明らかにしているが、クローズアップれさやすい国際戦略車には他社の技術を入れないという、トヨタのシビアな考えも明らかにされる形となった。